女性の長距離ドライバーはきつい?給料や向いている人の特徴を解説

「女性ドライバーの収入は高い?」

「女性でもトラックドライバーの仕事はできる?」

 

長距離ドライバーになろうと考えている女性のなかには、このように思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

長距離ドライバーという職業は、男性が働いているイメージが強いですが、近年は女性のドライバーも活躍しています。

 

本記事では、女性長距離ドライバーの給与や、向いている人の特徴について解説します。また、女性が長距離ドライバーとして働く利点や、注意点についても紹介するため、これから長距離ドライバーになりたいと考えている女性は、ぜひ参考にしてください。

女性が長距離ドライバーになるのはきつい?

女性 長距離ドライバー きつい

 

長距離ドライバーは、男性の職業で重労働なイメージが強いかもしれません。しかし、近年は女性ドライバーも増えてます。

 

以下では、女性ドライバーの概要を解説します。

女性ドライバーの人口

国土交通省の「トラック運送業の現状について」によると日本のトラック運転手の総数は、約188万人です。そのうち女性ドライバーは約4.7万人で、全体の2.5%にすぎません。

 

全産業の女性就労者の割合が約43%であるのに対して、トラック運送業の女性就労者の割合は約18%と低く、そのうち女性のトラックドライバーになると、その割合は3%に満たない状況にあります。

 

理由は、トラックドライバーが体力や技術が求められる仕事というイメージが根強く、女性には難しいと考えられているからです。また、男性社会の印象がまだまだ強い業界であるため、女性が働きづらいという事実があります。

女性長距離ドライバーの給与

トラック運送業では、固定給と歩合給の組み合わせが一般的です。固定給で基本的な給与額を確保し、歩合給で運送量や時間に応じた報酬を支給しています。福利厚生がしっかりしている会社であれば、資格手当や研修費もあるかもしれません。

 

女性長距離ドライバーの給与は、男性長距離ドライバーと比べて低い傾向にあります。2022年の一般トラックの男性ドライバーの平均月収は約34万円、女性ドライバーの平均月収は28万円です。

 

しかし、令和3年分民間給与実態統計調査で女性の平均年収は302万円とされているため、女性の長距離ドライバーは他の職種の女性よりも給与が高いと考えられます。

 

男性

女性

平均給与

34万円

28万円

(参考:2022 年度版 トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態 |全日本トラック協会)

 

また、下記の表は賞与を含んだ年齢別給与です。女性の長距離ドライバーの給与は、30〜40代がボリュームゾーンとなっています。しかし、若い世代の給与も高い傾向にあります。

 

年齢

給与(月収+賞与含む)

20〜29歳

29万円

30〜39歳

31万円

40〜49歳

31万円

50〜59歳

30万円

60〜64歳

24万円

(参考:2022 年度版 トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態 |全日本トラック協会)

「トラガールプロジェクト」で女性の働き方改革

2014年に国土交通省が「トラガール促進プロジェクト」を立ち上げ、女性ドライバーの活躍を後押ししています。

 

「トラガール促進プロジェクト」は、トラック運転手に男性の割合が多いという現状の改善や、女性がトラック運転手として働きやすい環境づくりを目標にしています。

 

これにより、大型免許を取得する女性が増加しており、女性ドライバーの人口は徐々に拡大傾向にあります。具体的には以下の試作を行っています。

 

  • 女性も働きやすい環境整備
  • 女性ドライバーの活躍事例の紹介や情報発信
  • 女性ドライバーの採用に関わるイベントの開催

 

今後も女性ドライバーの活躍が進むことで、トラック運送業界の多様化や女性の社会進出につながることが期待されます。

女性が長距離ドライバーになる利点

長距離ドライバー 女性 利点

 

長距離ドライバーは、体力や技術が求められる仕事というイメージが根強く、女性には難しいと考えられがちです。しかし、近年では女性の長距離ドライバーも増えており、女性でも十分に活躍できる仕事です。

 

女性が長距離ドライバーになる利点について、以下の3つをご紹介します。

ドライバー未経験でも仕事を始めやすい

長距離ドライバーになるためには、大型免許が必要です。大型免許は21歳以上で、自動車運転免許を取得してから3年以上経過していることが条件です。

 

大型免許を取得すれば、未経験でも仕事ができます。運送業界では、未経験者向けの研修や、講習を実施している会社も多く、安心して仕事を始められるでしょう。

業界全体で女性の働きやすい環境を作っている

国土交通省で「トラガール促進プロジェクト」を立ち上げ、女性ドライバー向けの研修や講習の実施、女性ドライバーが働きやすい環境づくりの支援などを行っています。

 

また、運送業界全体でも女性の働きやすい環境づくりに取り組んでいます。女性専用の休憩室や仮眠室を設置する会社や、女性ドライバー向けの制度を導入する会社が増えている傾向です。

転職しやすい

トラックドライバーの人手は不足しているため、転職が容易です。また、女性ドライバーを積極的に採用している会社も増えています。

 

女性が長距離ドライバーになるためには、体力や技術が求められますが、未経験でも仕事を始めやすく、業界全体で女性の働きやすい環境づくりに取り組んでいます。

 

女性長距離ドライバーに興味がある方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

長距離ドライバーに向いている女性の特徴

長距離ドライバーに向いている女性の特徴について、以下の5つをご紹介します。

体力に自信がある

長距離ドライバーは運転だけでなく、荷物の積み込みや荷降ろしなどの力仕事もあります。そのため、体力に自信のある人が向いているでしょう。

 

また、基本的にずっと運転をしているため、同じ姿勢でいることが多く、意外と体力を消耗します。荷物の積み込みや荷降ろしは重量物もあるため、男性と同じように力仕事ができる体力が必要です。

ドライブが好き

長距離ドライバーは基本的にずっと運転しているため、人により単調で飽きやすい仕事かもしれません。そのため、運転が好きな人や長距離ドライブが苦にならない女性が向いています。

男性とのやりとりが苦にならない

長距離ドライバーは基本的に男性が多い職業です。また、卸先の業者も男性であることが多いため、男性とのコミュニケーシが大切になります。男性とのやりとりが苦にならないことが長距離ドライバーとして働く上で大切です。

自己管理能力がある

長距離ドライバーは夜間に勤務したり、長時間の運転が必要だったりするため、体調を崩しやすい環境にあります。そのため、自己管理能力がある人が向いています。体調管理をしっかりできる人が、長距離ドライバーとして長く活躍できるでしょう。

コツコツと稼ぎたい人

長距離ドライバーの基本給は高くありませんが、手当や歩合給などにより、高収入を得られます。また、資格を取得することで昇給が見込めますが、資格取得のための費用や勉強に時間を割かなければいけません。そのため、コツコツと努力ができて稼ぎたい人に向いています。

 

会社により、大型免許や牽引免許取得の取得費用を会社が出してくれるため、資格補助をしてくれる会社かどうか確認しておくといいでしょう。

女性が長距離ドライバーになる際の注意点

女性 長距離ドライバー 注意点

 

近年は女性のドライバーも増えているため、女性が働きやすい環境になってきています。しかし、女性が長距離ドライバーになる際には、いくつか注意が必要です。

力仕事が多い場合もある

長距離ドライバーの仕事は、荷物の積み込みや荷降ろしなど、力仕事が必要な場合もあります。家具や家電などの重量物を運ぶ仕事では、女性でも力仕事が必要になるかもしれません。

 

ドライバーの仕事は、荷降ろし作業が少ないほどラクであると言えます。タンクローリーであれば、荷降ろしが簡単ないため、ドライバーの仕事の中で力仕事が少ないと言えるでしょう。

 

タンクローリーの場合、荷卸しはチューブを差し込んで行います。そのため、タンクローリーのドライバーは体力的に負担が少なく、女性ドライバーに向いている仕事かもしれません。

女性ドライバーが多い職場が少ない

女性の長距離ドライバーが増えてきている傾向にありますが、長距離ドライバーの職場は、まだまだ多くの男性ドライバーが働いています。そのため、女性ドライバーが活躍できる環境が整っていない会社もあるでしょう。

 

更衣室や女子トイレがない会社もあるため、女性ドライバーは事前に確認しておくことが大切です。

自宅に帰れない日もある

長距離ドライバーは全国各地を走り回るため、自宅に帰れない日もあります。また、夜通し運転することもあるため、ワークライフバランスを重視したい方には不向きです。

 

もし、夜通し働けない理由があれば会社に伝えてみましょう。

長距離ドライバーの仕事で使用する車両

長距離ドライバー 仕事

 

長距離ドライバーの仕事で使用する車両は、さまざまな種類があります。今回は、以下の5種類について解説します。

ウィング車

ウィング車は、車体側面が開閉するタイプのトラックです。側面を大きく開放することで、フォークリフトによる荷役作業を容易に行えるようにしています。大きさは大中小の3種類があり、荷物のサイズや重量に合わせて選べます。

軽バン

軽バンは、普通免許を持っていれば運転可能な車です。荷物も軽量なものが多いため、長距離ドライバー初心者や、荷物の量が少ない場合に適しています。

平ボディトラック

平ボディトラックは。屋根のないフラット型の荷台トラックです。側面は「あおり」と呼ばれるもので覆われています。荷物の積み降ろしがしやすいのが特徴です。

タンクローリー

タンクローリーは、荷台にタンク(油槽)が付いているトラックです。たとえば、以下のものを運ぶために使用されます。

 

  • ガソリンや軽油
  • 灯油
  • 化学薬品

 

タンクローリーは荷物の積み降ろしがほとんどないため、力仕事が少ないことが特徴です。また、長距離移動も少ない傾向にあります。

 

しかし、タンクローリーは危険物を運ぶ車両であるため、十分な知識や資格が必要です。また、荷物の種類により、特別な許可や手続きが必要になるかもしれません。

 

セーフティオイルトランスポートでは、タンクローリーの構造や危険物の特性について安全担当者の講習やDVDから学べる研修を行っております。研修に力を入れているため、わからない箇所はすぐに質問できる環境になっています。

キャリアカー

キャリアカーは、別名「車両運搬車」とも呼ばれ、車を運ぶトラックの一種です。販売するために新車をディーラーに運ぶ際や、展示会に中古車を運ぶ際などに活躍します。

 

キャリアカーは、車を積み降ろすためのリフトやクレーンが付いているのが特徴です。そのため、力仕事が少なく、荷物の積み降ろしが安全に行えます。

女性が長距離ドライバーとして働く職場の選び方3選

女性が長距離ドライバーとして働く際には、男性と異なる視点で職場を選ぶ必要があります。以下で、女性が長距離ドライバーとして働く職場の選び方について、3つポイントを紹介します。

女性ドライバーが活躍している職場か

女性ドライバーが活躍している職場を選ぶことは、女性として働きやすい環境であるかどうかを判断する一つの目安となります。女性ドライバーが在籍している職場は、職場環境や福利厚生が整っている大手企業である可能性が高いです。

 

女性ドライバーが活躍している職場かどうかは、求人情報や採用担当者への質問で確認できます。また、面接の際に直接女性ドライバーに尋ねると良いでしょう。。

女性の産休や育休に理解のある職場か

結婚や出産を考えている女性は、産休や育休制度が整っている職場を選ぶことが重要です。産休や育休制度が整っていない職場では、結婚や出産を機に仕事を辞めざるを得なくなる可能性があります。

 

女性でも働きやすい環境が整ってきてはいますが、産休や育休制度については整っていない会社も多いでしょう。

 

産休や育休制度が整っているかどうかも求人情報や、採用担当者への質問で確認してみましょう。

職場環境が充実しているか

女性にとって、職場のトイレや更衣室などの設備は、働きやすさの重要なポイントです。

 

男性が多い職場で、女性用の更衣室やトイレもない状態では働きにくいでしょう。会社のHPや、実際に働いている女性ドライバーがどのくらいいるかを確認すると良いでしょう。

女性も長距離ドライバーになれる!職場環境や待遇をチェックしよう!

女性 長距離ドライバー

 

トラック業界は、男性の職業のイメージが強いかもしれませんが、近年は女性のドライバーも増えてきています。女性が長距離ドライバーになるためには、資格や知識も必要ですが、女性ドライバーが働きやすい環境を選ぶことが大切です。

 

待遇も重要なポイントです。資格取得の手当がついたり、ワークバランスを大切にしている会社ほど、長く続けられる可能性が高くなります。

 

セーフティーオイルトランスポートは、女性が社長なため女性でも働きやすい環境が整っており、資格の取得手当もついています。また、荷物の積み下ろし作業がないため、体力的に女性でも働きやすいです。

 

気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。